2025/03/21その他
サトウキビで学校支援活動。子どもたちに農業体験を通して伝えたい想い
<生産者との取組み>沖縄県黒糖③西表糖業株式会社
第一回目レポートはこちら →https://www.eitaro.com/news/other/20250313/2756/
第二回目レポートはこちら →https://www.eitaro.com/news/other/20250317/2791/
沖縄黒糖生産地よりレポート三回目は、西表島の製糖工場訪問と、圃場(ほじょう)を訪れキビ刈り体験をしてきました。
▲サトウキビ畑。高いものだと4m近くまで成長します。
二日目に訪れたのは小浜島のすぐそばにある西表島。沖縄の島々の中でも最大の面積を持ち、人口は約2,000人。島の90%を覆う亜熱帯性のジャングルが海岸線付近まで迫っており、平地はほとんどありません。雨が多く河川や沢が発達しているので水が豊か。天然記念物の「イリオモテオオヤマネコ」をはじめとする珍しい動物が生息する自然の宝庫です。
西表島の大原港から近い竹富町にある「西表糖業株式会社」様は沖縄黒糖の八つの島で唯一学校支援活動を行っています。とても興味深い話だったので同社営業課の宇根良祐さんにお話を伺いました。
島内にある小中学校を対象に、課外授業の一貫として、サトウキビ栽培の植付から収獲まで農家さんの圃場を借りて指導を行っているそうです。対象となるのは小学校高学年の4年生~6年生と、中学生、教諭、保護者が参加しています。
「昔から同じ農家さんの圃場を借りて、子どもたちの成長や自分たちの島で作られる産業を身近に感じてもらい、ものづくりへの興味をもってほしい」と話します。収穫されたサトウキビは西表糖業株式会社が全数買取りをし、その資金を学校の部活動の遠征費や部費などに活用しているそうです。将来の子供達が自分たちの産業に自信と誇りを持ちながら体験する大切さ、大人になってもその経験は活かされますね。素敵な取り組みだとお話しを聞いて感動しました。
ここからは圃場でのキビ刈り体験を写真でお届けします。
▲3月より植付するために整地された畑。畑は奥まで広がっています。
▲サトウキビ刈りに使う特殊釜。柄の部分は普通の草刈りに使う釜と同じ。先端のU字はサトウキビの葉を削ぐために使うもの。その昔先住民が発明し、いつしか広まっていったといいます。
▲実際にサトウキビ畑に入り、農家さん指導のもとキビ刈り体験をしました。
▲しっかりと腰を落とし根元から茎を切り落とし、そのあと上から下へ削ぐように葉を除去します。
▲釜で手刈り収獲したサトウキビはきれいに並べられ、束で括られます。根は太いものから、細いものまで様々。
▲作業後はお取引先さま、農家さんたちと一緒に記念撮影。
話を伺うだけではわからない、現場の大変さを痛感しました。短い時間ではありましたが貴重な体験でした。丁寧にご指導くださった農家のみなさま、ありがとうございました。
広報部